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ぼくはこう読む2016年のSdJ&KdJノミネート発表

 全世界2300人のSdJ予想ファンの皆様、こんばんは! 今年も心ウキウキワクワクぴょんぴょんなSdJノミネートが発表されましたね! はい、そんな皆様とは打って変わって、ぼくはドブ川に浮かぶネズミの死体のような濁った目をしています。

https://www.youtube.com/watch?v=sHi9eGoAnkk

 今や逃げも隠れもできない公開処刑の記録となったテンデイズTVでのドイツ年間ゲーム大賞予想TVですが、いやー…… これは凄まじいですね…… ぼくの友人であるマスクドちゃぶ台氏が声も高らかに自説を開陳しているのですが、まったくもって目頭が熱くなります。一体なぜこんなことになってしまったのか…… 慢心、環境の違い…… シミーズ氏に至っては長い旅に出てしまいました。
 さておき、この記事をご覧の皆様は、自らの死刑執行文書に判を押した彼らほどの蛮勇を抱いて自説を披露することはないにせよ、胸中で大なり小なりSdJの予想をしていたのではないでしょうか。では、その予想はどうでしたか? 当たりましたか?
 概ね当たったよ、という皆様。おめでとうございます。これまでさぞかし予想をハズして来たことでしょうね!
 ……いや、何もこれはケンカを売っているワケではございません。これまでSdJ予想を的中させてきた方であれば、今回のSdJ予想はおそらく当てられない…… 通例、SdJはファンが「そっちじゃねえだろ!」と叫ぶ方向に舵が切られるものなのです。その荒波を乗り越えるには人智を超えた…… オカルトとでも言うべき天啓や直観が必要となるのですが、今回のSdJノミネートはそうした神秘的体験を真っ向から否定するかのような凡俗な内容。荒天かと思ったら晴天だった…… あまりの当たり前感に気が抜けて肩が脱臼しかねないほどです。
 一体これはどうしたことか。今年のSdJはまるで空気が違う。あたかもSdJ審査員全てが秘密裏に暗殺され、知らぬ間に影武者を立てられてしまったかのような…… そんな方針の大転換が見え隠れしています。こんな素直でギークに寄り添うSdJ審査委員会は今まで見たことない…… とまで言ってしまうと大袈裟ですが、まるで20年前の1996年エルグランデ受賞の年に舞い戻ってしまったかのようです。一体SdJの舞台裏で何が起きているのか。私たちにはそれを知る由もありません。

 さて、ここまで前置きが長くなりましたが、ノミネートされたタイトルの数々を見てみましょう。

SdJノミネート
コードネーム
イムホテップ
カルバ

KdJノミネート
スカイ島
パンデミックレガシー
タイムストーリーズ

 いやー、錚々たる顔ぶれですね。えーっと、これDSPでしたっけ?
 正直な話、ノミネートされたタイトル群の品質についてはまっっっっっったく異論はありません。ありませんとも。
 異論はないんですが、だったら今までの選出は何だったんじゃい! と叫びたくなるのも事実ではあります。それほどSdJ審査委員会の選出は迷走しまくりランナウェイだったワケですが、ぼくのような予想屋はその迷走すらも笑いの種として「この壊れたコンパスは西を指すから北に向かうために東へ行こう」みたいな、そういう補正の技術を長年研ぎ澄ませ続けて来たワケですよ。それがいきなり秘密裏にコンパスが修理されてたら、そりゃあ反則だろうがよ……! 間違って東行っちゃうだろ……! しかもよりによって今年やることないだろ……! 来年でも去年でもよかっただろ……! なんで今年なんだよ……! とまあ、若干の私怨も含まれておりますが、まったく審査員の審美眼の変化に戸惑いを隠せないでいるのであります。あーあ、今年は予想当たる人超多そうだなあ! クソっっっっっ! ぼくは「あ、適当だったんだけど予想当たっちゃいました^^」みたいなのが一番ムカつくんですよもおおおおううう!
 悔しい! 予想当たらなくて悔しい! 助けて安西先生!

 ……すいません、ちょっと取り乱しました。つまりそれだけぼくはSdJ予想に心血を注いでいるワケですが、それだけに「予想していた通りだったね」とか後になって初めて言い出す某御大とかホンッッットにイラッ☆とするワケです、が、悔しい! この世界では予想を当てた人間が勝者だ!
 結局のところ何を言っても敗軍の将兵をブルーノ・カタラずという…… ああ、駄目だ、もうギャグのセンスも失われている。いずれにせよ、ダメな予想屋が何言ってもダメなワケですよ。よし、みんな、来年のSdJを予想しようぜ!

 でもまあ、失敗を糧にして明日に向かって走っていかないと来年の予想も覚束ないというか、また同じ失態を繰り返して悔しい思いに苛まれるのは嫌なので、今年のSdJが一体どういう終着駅に辿り着くのか、ノミネートを見て改めて考えてみます。予想を外した後の予想なのでアレですが、死体に鞭打つ結果にならないことを祈ります。

 まずはKdJですが、パンデミックレガシーとタイムストーリーズのナラティブ1回こっきりゲーのダブルノミネート。これには意表を突かれた人も多いのではないかと思います。
 あとスカイ島。スカイ島はまあ、自分……じゃなかった友人も予想しているのでせやなという感じでもあり、まあ、健闘するんじゃないですかね(鼻ほじ)。
 このKdJの見方は2つあると思います。

 「ナラティブゲーが勝つ」
 「もうこれでエクスキューズは果たしたからスカイ島が勝つ」

 おそらく、これまでのSdJの文脈……すなわちナラティブ、あるいはアングル、もしくは物語としては後者の方が納得しやすいようにぼくには思えます。「さすがにBGG1位のゲームに触れないのもなんだし、ノミネートはさせてやったんでこれでええやろ?」という物語ですね。
 まあ、この手法は割とKdJ創設前のSdJによくあったパターンというか、特別賞をわざわざ創設して賞を授与したアグリコラとかケイラスに似たパターンとも言えます。従来のSdJ審査委員会であればそうしたお茶の濁し方もよくあることとして納得できると言えましょう。
 が、今回のノミネート選出を見る限り、SdJ審査委員会に何か変化が見受けられます。今までのやり方とは異なる大きな変化を印象付けようとしているかのように見えるのです。
 となると、SdJ審査委員会の真の狙い、つまり彼らの描くシナリオ、ナラティブとは、ナラティブゲーの選出なのではないでしょうか。それは二重のナラティブ、ドッペルのナラティブです。
 今回、パンデミックレガシーとタイムストーリーズの双方が一挙にノミネートに選出されたことに首を傾げた方は少なくないと思いますが(あと、多分それでDynastiesが弾かれたんじゃないかとぼくは勝手に思ってますが)、この選出はぼくの記憶にある過去の出来事を想起させました。
 すなわちそれは2013年のSdJ。花火が小箱タイトルとして初めて大賞の栄誉を勝ち得た年のノミネート発表です。
 あの年のSdJノミネートの3作とはつまり、花火、アウグストゥス、クウィックスです(……この選出と今年とを見比べてどう思いますかね)。このノミネートが発表された時点でSdJ審査委員会の小箱タイトルへの並々ならぬ熱意を予感した人も多いのではないでしょうか。残念ながらぼくはこの年、テレストレーション本命とか言ってて大外ししたんですけども。
 さておいて、つまり、そういうことです。SdJ審査委員会は「今年のテーマ」なるものを後付で発表したりします。2014年のキャメルアップやコンセプトは「多人数対応のゲーム」というテーマから選出されたゲームだったりもして、そこからキャメルアップがコンセプトや宝石の煌めきを退けて大賞を獲得したことを鑑みれば、SdJ審査委員会の描くナラティブの遂行意思は極めて高いものと推測できます。
 そういう意味で今年のKdJのテーマが「ナラティブゲーム」にあることは疑いようがなく、その中で「じゃあ一体どっちを選ぶんだろう?」とファンを困惑させるための2本選出と考えれば、これはSdJ審査委員会にとってはやり慣れた手口というかある種のお家芸なのであります。これをぼくは「花火メソッド」と呼んでいるのですが、要するにテーマに適合するゲームを1本だけ選出するとあまりにも狙いが明け透けなので、2本選出してそのうち本命の方に賞を与えるという技です。
 今回で言えば本命はパンデミックレガシーでタイムストーリーズはその余録なのではないか。パンデミックレガシーをノミネートに選出するまでの目線の近さがあるならば、賞を与えるのもBGG1位を獲得した歴史的傑作であるところのパンデミックレガシーと素直に考えるのが収まりがつきます。SdJ審査委員会の転向と思わしき真意が奈辺にあるのか、容易には想像がつかないのですが、もしSdJがファンに……ファンをギークと読み替えて貰っても結構ですが、ファンに寄り添うという意志の表明であるならば、やはりパンデミックレガシーに賞を与えるのではないか、とぼくは考えます。それだけの変心をアピールする必要があるのではないかと。
 まあ、ここ数年のKdJはボロクソに言われてきたことは否めないのでいい加減考えを改めたというか脅しに屈したというか、転回があってもおかしくはないですし、KdJの歴史自体がそんなにも長くはないので如何様にでも価値基準を変えられる賞でもあるわけです。なので今回のKdJの結果は今後のKdJの方針を表明する一手になりうるのではないかなと。スカイ島が受賞すればそれはイスタンブール→ブルームサービスから続くSdJ以上DSP未満のラインを死守するという意思表明になりますし、パンデミックレガシーが受賞すればそれは新しい歴史の創造に着手するという意思表示になるのではないかと思います。
 どちらがいいのかはわかりません。ギークの目線で言えば、パンデミックレガシーが受賞して欲しいですが、果たしてそれが長い目で見てボードゲーム業界の未来に寄与するのかどうか、というのは…… まあ、そんなのは言われんでもエライ人は考えてるでしょうし、ぼくがあーだこーだ言うことではなかろうもん、という話です。この3つならパンデミックレガシーなんじゃないの、ってところで次行きましょう次。

 SdJノミネート。対象年齢14歳以上のコードネームを「※ただしSdJ審査委員会は10歳以上だと思うよ」というやり口でねじ込んできました。シミーズさんも言ってましたけどマジでやりやがった……
 つーか1年前に「フヴァチルがSdJ獲るよ」とか言ったらキチガイ扱いされたもんですが、それが堂々とまかり通る辺り、まったく恐ろしい世の中になったもんです。「ワレスがSdJ獲るよ」も今なら相当なキチガイ発言ですけども来年は果たしてどうなっているでしょうか。
 あとはイムホテップ、カルバ、と今年なかなか遊びごたえのある二作。手堅い内容と言えます。なんかこう、物足りないというか「えええええ、聞いたことねええええ!」という未知の選出が紛れていないのはいささか寂しいというか、正直な話、この点に関しては魅力薄というか「だって全部日本に入ってるじゃん!」というのは、数年前に比べて流通が格段に良化した一点をもってしても腐す正当性は一欠片もないんですが、ことロマン主義な予想屋としては「え、なになにそのゲーム? 知らんわー!」という驚きが欲しかったのが本音と言いますか「そういうゲームを伝えてこそだろ!」という意義をSdJには求めていたので、まあ、正直肩透かし感はありますけども、ギークにとっては既知の内容でもゲームを知らない人から見ればどれも等しく知らないゲームであることは間違いないですし、結局これも戯言なんですよね。ハァ。
 受賞ですが、コードネームなんじゃないですかねえ。本来14歳以上推奨で極めて高いプレイングテクニックが要求されるこのゲームを敢えてSdJに持ってきたというのは、やはりこれもSdJ審査委員会の意思表明の発露なのだと受け取りました。が、実際はどれが受賞するかを見てからでないと単なるぼくの勘違いでした、という話にもなりかねないのですが。
 ともあれコードネームSdJ受賞はギーク的には最も納得できる結末でしょうから、KdJ同様にギークに寄せるとすればそれでしょうし、やはり例年通りギークの思い通りにはさせないぜ、ということならカルバないしイムホテップになるでしょう。コードネームはコンポーネントも弱いしなー。
 イムホテップはいいゲームなんですよねー。お仕事の応酬が続くマルチ剥き出しな泥臭いゲームでハッキリ言って今風とは全く対極の位置にあるゲームなんですが、そこも含めてフィル・ハーディングらしいなと思いますし「これが作りたかったんや!」という気概も感じられます。でもまあ、基本的にぼくが遊んで推したタイトルってことごとく受賞を逃すので……
 さっきのナラティブの話をすればSdJのテーマは「ドイツゲームの復権」的なテーマでもおかしくなくて、そうなるとカルバとイムホテップの一騎打ちになる可能性はあります。その場合はカルバかなあ。まあ、その辺は審査員の談話みたいなのが流れてくるとより狙いが鮮明になるんですが、さてさて。
 まあ、SdJはやや混戦模様ではありますが、個人的にはコードネーム。で、KdJ受賞はドミニオン・レガシーですよ。ヴァッカリーノくん、スマンな!


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[ 2016年05月23日 22:18 ] ゲーム賞 | TB(0) | CM(0)
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