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狸神家の一族

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 狸神家の一族は春ゲムマでお目見えしたバネストさん恒例の無料配布ゲームなんだけど、これがいつもの無料配布ゲームの常であんまり話題になっていない。無料のゲームよりも先に大枚はたいて買ったゲームの方を語りたい気持ちはわかるし、そして遊ぶ機会を窺っているうちに忘れられてしまうというのもこれまたわかるw ただ、まったく触れずに終わってしまうには惜しいデキのゲームなのでここでちょいと触れておく。ツイッター検索したけど1件も引っかからなかったってのは余りにも不憫だw
 バネストさんの無料配布ゲームは通常シールの形で配布される。プレイに必要なカードやらチップやらにこれを貼り付けて遊べる形にするのだ。PnPに近い形とも言える。
 で、今回は幸いな事に萬印堂のブースでカード・チップ・タイルの詰め放題一袋500円という催しがあったので、幸いにも手元に素材となるブランクカードやチップがあったのだw これをフリースペースで手早く貼り付けて完成。早速遊ぼうぜという運びになった。

 さて、狸神家の一族はフレーバーが割とキテる。インテリ、金持ち、イケメン、カリスマと言ったリア充を逆恨みしたとある狸は、狂気からリア充を包丁で襲う狂人「狸神様」と成り果てた。プレイヤー扮する「幸せな人々」は、そんな狸神様に刺されないように逃げることが目的となる……
 この辺、アル隊長の熱演もあり、舞台説明で大層盛り上がったw 自分でインストする場合にも情緒豊かにリア充への恨み辛みを読み上げたいところだw
 とまあ、テーマはアレなんだけど、アートワークは軽くてポップで陰惨な雰囲気はまったくないw まあ、これでリアルなのをやられるとそれはそれで困るんだけどw

 システムとしては簡単なセットコレクションといった感じだろうか。4スート4ランク(1,2,3,4)のカードのうち、「同一スートの連番3枚を集める」か、「同ランクのカード3枚を集める」ことで、ラウンドから「抜ける」ことができる。
 スートはそれぞれインテリ、金持ち、イケメン、カリスマを表しており、これら3枚を揃えることで「溢れんばかりの財力で屈強なボディガードを雇った」などの解決手段を講じて狸神様の襲撃を避けることができた、という意味になるらしい。
 これらのカードを手札として3枚持ち、自分の手番では主に他プレイヤーとの交換を通して手札を揃えることを目指す。手札が揃ったら自分の手番に「抜け」を宣言。以後そのプレイヤーは惨劇を高みから見物する立場になる。
 誰かが「抜け」る度に標的カードがめくられて狸神様の新たなターゲット(スート)が確定する。標的カードが3枚出揃ったところで終了トリガーが引かれ、最後に1手番だけプレイ。「抜け」ることができなかったプレイヤーの中で、指定のスートを一番多く持っていたプレイヤーが、哀れ狸神様の凶刃に倒れることになる。
 躯と化したプレイヤーは惨劇チップを1枚獲得する。誰かが惨劇チップを累計3枚獲得した時点でゲームは終了、という運びだ。

 欲しいカードが被らない限りは、大抵数回の手番で手札は揃う。下手をすると配牌の時点で既に揃っていたりするw このスピード感がこのゲームの最大の魅力だ。一見乱暴にすら思えるこの収束性の高さが独特なプレイフィーリングを醸している。
 このゲームで一番楽しい瞬間が、申し込まれた交換をカードを見ずに即断ることだ。それはつまり既に手札が揃っていることを意味していて、「早くしないと狸神様に刺されちゃうよ~ん。オレは関係ないけどね~?」という無言のアピールにもなっているw 
 基本的には誰か2人が抜けを宣言した時点で終了トリガーが引かれるので、1人が抜けたら後はもう必死だ。1人目が「抜け」に使ったカードが情報にもなるので、それを踏まえて一番早くて完成しやすい終了型を模索することになる。
 このゲームはクニツィアのカードゲーム「ゼロ」のテイストに近いと言えば近いかもしれない。4人プレイでは最初にこのラウンドで使わない2枚のカードをオープンして情報にするんだけど、例えばオープンされたカードが青の2だったら、このラウンドで青の連番が完成しないことがわかるので(1,2,3も2,3,4も完成しない)その完成形を狙っても仕方がない。ということは使いづらいそれらのカードが交換に出てくる可能性が高いという意味でもあるし、逆にそれらのカードを使った別の完成形を狙うのが得策という意味でもあるし、更に言えばそうした狙いは被る可能性が高い、という意味でもある。この需求にアクセントを加えた作りがなかなかよくできているw

 きちんとコンポーネントを揃えればゲームマーケットの諸作にもタメを張れるゲームだとぼくは感じた。このまま500円ゲームズとして並べられても違和感はないように思う。
 まあ、無料ゆえのハードルの低さも多分にあるかもしれないけど、一緒に遊んだ人がゲーム欲しさに慌ててバネストに向かったことを考えれば、この感想はぼくだけの突飛な感覚ではないと思う。少なくとも同席したメンツは同じ楽しさを共有していたんではないかなあw
 ということで、今回のバネスト配布ゲームはかなりの当たりだったのではないかと思う。普段貰ってないから、これが平均的なのかどうかは知らないけどw

 実は前日遊ばせて貰った潜乳がトリックテイキングとしてはちょっと乱雑というか、目的カードで決まるところがかなり大きいゲームだったので配布ゲームにはあまり期待はしてなかったんだけど、こっちはよく纏まったゲームで驚いた次第。潜乳はなんていうか「Aカップにも役目はありますよ!」と思わせておきながらやっぱり同カップだと「貧乳死すべし慈悲はない」なのがあんまりだ……と、えーっと、ぼくの隣に座っていた人が言ってましたw
 このゲームは「リア充氏ね!」と言いたいだけのテーマだけのゲームかと思いきや、数字で作られた芯の通ったゲームだったので予想外のプラス補正があったというか。バネストさん、こっち製品化しませんかね?w
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[ 2014年06月13日 20:18 ] レビュー・感想 | TB(0) | CM(0)
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